ACCAの試験制度やキャリア等

ACCAを持っていると他の資格や学位を取りやすくなる!?

新年あけましておめでとうございます!(1月ももう10日以上過ぎていますが 汗)

クマガワ@Kumagawa_Pro)です!

およそ1か月ぶりの更新となってしまいました……。

が、本年も何卒よろしくお願い申し上げます!!

 

さて、以前の記事にて、

他の資格や学位を持っていると……
     ⇓
ACCAの試験が有利になる!(=科目免除が受けられる)

というお話をさせて頂きました。

 

今回は逆に、

ACCAの試験に合格していると……
     ⇓
他の資格や学位を取得する際に有利になる。

というお話をさせて頂きたいと思います。

すなわち、ACCAをクリアした後のステップアップに役立つ情報をお伝えして参ります。

 

なお、今回の記事は、ACCA Japan様の記事を大いに参考にさせて頂いております。

※外部リンク

 

CIA(公認内部監査人)

CIA(公認内部監査人)とは、Certified Internal Auditorの略称で、内部監査に関する知識や技能を有していることを証明する資格です。内部監査人の国際機関『Institute of Internal Auditors (IIA) 』が、CIA(公認内部監査人)の試験運営や資格認定を行っています(“国際機関”とか言いつつ、実質的にはアメリカの団体らしいのですが 苦笑)。日本でも試験を受験することが可能です。

日本の資格ではないものの、国内でもなかなか知名度の高い資格です。内部監査に携わる部署に所属している方が取得すれば、ほぼ確実に、社内外での評価が高まるでしょう。

 

CIA(公認内部監査人)の資格を取得するためには、以下の2つの要件をクリアする必要があります。

① 学力試験(3科目)に全て合格する
② 内部監査に関する実務経験が2年以上ある

このうち、ACCAの資格を取得(※)していれば、「② 内部監査に関する実務経験が2年以上ある」の方が免除されます。すなわち、ACCAの資格を取得しているというだけで、CIAの資格を取得するために必要な実務経験を満たしている、という扱いになるのです。

 

逆に言えば、実務経験が免除されるだけで、試験の方は一切免除されないということになります。なんだガッカリ……」と思うのは早計ですよ?

確かに、試験の負担は一切減りません。しかし、CIA(公認内部監査人)において、実務経験が免除されるというのは想像以上にメリットが大きいのです。

といいますのも、CIA(公認内部監査人)の「実務経験」として認められる業務の範囲が、思いのほか非常に狭いのです。文字通り「内部監査」に関する業務しか対象となりません。経理部で企業会計の仕事に従事しているとか、経営企画部で予算編成の仕事に携わっているとか、そういった業務では「実務経験」として認めてもらえません。

 

そのため、ACCAの資格を取得することで この厄介な実務経験の要件が免除されるというのは、「内部監査の実務経験が無くてもCIA(公認内部監査人)資格の取得に挑戦できる」という意味で、とても大きな意味があると言えます。あとはテストをクリアするだけでCIA(公認内部監査人)の資格が取得できるという、なかなか気楽な状態にまで持っていくことができるわけですね!

 

 

……残念ながら、ACCAの知名度は、現状、日本では皆無と言っても差し支えないレベルです。

一方、CIA(公認内部監査人)は、日本でもなかなか有名な資格です。

CIA(公認内部監査人)の試験はコンピューター試験で、比較的自由な日時に受けることができる。(前述の通り、日本国内でも試験が受けられます)

CIAの試験内容は、ACCAと重複する部分が非常に多い。

それでいて、ACCAよりもはるかに難易度が低い。

というように、ただでさえ、ACCAを取得した人にとって、CIA(公認内部監査人)の試験はハードルが相当低いです。そのうえに厄介な「実務経験」も免除されるわけですから、

ACCAだけでなく、何か日本でも通用するような資格が欲しい!

とお考えの方には、CIA(公認内部監査人)は最良の選択肢の一つとなるのではないでしょうか?

 

※「ACCAの資格を取得」の意味について補足
CIA(公認内部監査人)の「実務経験免除」の恩恵を受けるためには、ACCAの“正会員”(Member)である必要があります。試験に合格しただけの状態(Affiliate)では、免除の対象にはなりません。
以前の記事でご説明した通り、ACCAの正会員となるためには、勤務先に会計士の資格を持っている人がいて、かつ、その人に「実務経験」を認証してもらう必要があります。……これはこれで、なかなか厄介な条件ですよね 汗

 

ACCAとCIAの関係について参考になるサイト

・ACCA Japan様の記事 ⇒ ※外部リンク

・ACCA協会の記事 ⇒ ※外部リンク

 

CMgr

ACCA Japan様の記事(https://accajapan.com/2018/01/14/accacmgr/)によりますと、

 

CMgrとは、Chartered Managerの略称であり、マネジメントとリーダーシップにおける専門性を認定するための資格との事です。民間企業、公共機関問わず、管理者としてのステータスを向上することができる、らしいです。

 

……ただ、

CMgrという資格は、日本での知名度が皆無。

国際的にみても、「マネジメントとリーダーシップにおける専門性を認定するための資格」としては、MBAの方がはるかに知名度や権威が高い。

ACCAの資格を取得しても、得られる恩恵は年会費の減額だけ。

という点から、ACCAの次のステップアップとして、CMgrは、ほとんど魅力が感じられないいうのが、率直な感想です。

 

USCMA(米国公認管理会計士)

USCPAではございません。USCMAでございます。

USCPAとは異なり、管理会計の分野に特化した、アメリカの会計士資格です。

試験はコンピューター試験で、日本でも受験が可能です。

日本での知名度もそれなりにあります。

 

ACCA Japan様の記事(https://accajapan.com/2018/01/02/accauscma/)によりますと、ACCAの資格を取得した人は、USCMAを取得するために必要な「学士号要件」が免除されるとの事です。USCMAの試験を受験するためには学士号を取得している必要があるのですが、ACCAの資格を取得していれば、学士号を持っていなくとも試験が受験できる、というわけです。

 

……ただ、少し冷静に考えてみますと、これってほとんど意味がないことなんですよね。

「学士号を取得」というのは、要するに4年制の大学を卒業したということです。

そして、ACCAを受験するためには、学歴要件として「大卒」か「専門学校卒」であることが必要となります(日本の教育機関を前提とした場合)。現実的には、ACCAの試験に挑戦されるのは、ほとんど「大卒」の人ではないでしょうか。

 

つまり、ACCAを取得したという時点で、その人は元々「大卒」=「学士号を取得している」というケースがほぼ全てであるわけです。そのため、「ACCAを持っていればUSCMAの学士号要件が免除される」という恩恵は、実質的には、全くと言っていいほど無意味なものだと評価せざるを得ません。

専門学校を卒業された方が、ACCAの正会員となり、そのうえでUSCMAにも挑戦する。

という、かなり限られた状況でしか、効果が発揮されない恩恵というわけですね……。

 

ただ、事実上何の恩恵も無い状態で受験することになるとはいえ、ACCAの次のステップアップとして、USCMAは魅力的な選択肢の一つだと考えています。

USCMAの試験はコンピューター試験で、比較的自由な日時に受けることができる。(前述の通り、日本国内でも試験が受けられます

ACCAでも管理会計の学習をしてきているので、USCMAの試験勉強を進めるにあたって、既に学習済みの内容が多く含まれる。

USCMAは、日本での知名度もそれなりにある。

USCMAは、アメリカの国家資格で、国際的にも権威がある。

といった理由からです。

Diploma系

ACCA Japan様や、その他ACCAに関する日本語の記事を拝見しておりますと、

〇〇のDiplomaが取れる。

というような記述を結構見かけます。

「AB(F1)、MA(F2)、FA(F3)の3科目に合格すると、『ACCA Diploma in Accounting and Business』が取得できる!」といった具合にです(https://accajapan.com/tag/diploma/)。

 

ただ、色々と調べてみますと、このDiplomaというのは、「特定の課程を修了した証明書」という程度の意味合いしかなく、正式な学位ではないようです。

イメージとしては、「〇〇専門学校の会計コース修了」みたいなことと同程度の価値といったところでしょうか。

 

正式な学位ではない以上、社会人が取得したとしても、履歴書や経歴書や名刺等に堂々と書けるようなものではありません。

そのため、「Diplomaが取れる!」と言われても、個人的には「だから何ですか?」というのが正直な気持ちです……。

MBA

ACCA Japan様によりますと、ACCAの資格を持っていると、ACCA協会と提携している大学院でMBAを取得するにあたって、様々な恩恵が受けられるとの事です。

 

具体的には、

入学に必要な要件(英語力等)が免除される。

修了のために必要な単位がいくつか免除される。

学費が割引になる。

といった特典があるようです。

 

……ただ、MBAって、元々の負担がメチャクチャ大きいんですよねぇ 汗

学費もバカ高いですし、2年間授業に参加し続ける物理的・時間的な負担も非常に大変だと思われますし。

 

そのため、単位や学費が多少減免されたところで、「それじゃあMBAを取りにいきますか?」と言われると、正直微妙……と答えざるを得ません 汗

今回の総括 + 次回予告!?

今回の内容をまとめますと、

『ACCAの試験に合格していると ⇒ 他の資格や学位を取得する際に有利になる』という“特典”のうち、まともに機能しそうなのはCIA(公認内部監査人)に関してだけ。あとは正直微妙である……。

ということになりそうです(あくまでも、クマガワの個人的な意見ですよ!)。

 

……が、実は、『ACCAを持っていると、他の資格や学位への挑戦が有利になる』というお話は、今回で終わりではありません! 今回の記事では、あえてわざとスルーした項目が一つあります。

そして、このスルーした項目というのが、とんでもない内容だったりするのです!!  紙面を割いてじっくりとご説明したかったので、この項目だけ次の記事に回して、独立のテーマとさせて頂いた次第です。

 

それでは、ご閲読ありがとうございました!

またの次回の記事でお会いいたしましょう!!

 

 


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